「自分の心」と「人の心」

2018-05-12

ある小学校で、運動会がありました。

50m競争。

その女の子は、いつも運動会が嫌でした。

なぜなら、

自分の足が悪くて、ちゃんと走れないから、

いつも50m競争はビリでした。

 

お母さんにそれを言うと、

走らなくていいよと言ってくれました。

でも、女の子は走ります。

 

そして、その日も走りました。

 

しかし、その日はいつもと違いました。

走り出してすぐに、

一人の女の子がこけてしまい立ち上がれません。

 

その子を追い越して走ろうとした

いつもビリの女の子は、

こけてしまった子のところへ行き、

立ち上がるのを助けました。

 

そして、

一緒に走り出しましたが、

その子はけがをしてしまったらしく、

ちゃんと走れません。

 

それでも、ゴールの手前まで、

いつもビリの女の子に支えられて走りました。

 

最後のゴールの時、いつもビリの女の子は、

けがをしてしまった子を先にゴールさせました。

 

そして、自分は最後にゴールしました。

 

走り終えて、お母さんに聴かれました。

 

なぜ、先にゴールさせたの?と。

 

先にゴールしていたら、

ビリにならなくて済んだのにと。

 

すると、女の子は答えました。

 

そんなことをしたら、

私がいつも感じているビリが嫌な気持ちを

その子に経験させることになるから。

 

だから、そうしたの。

 

私は、ビリがよかった。

 

おかあさんは、ぎゅーっとその子を抱きしめました。

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