2通りの人生

2016-10-01

その歩道には、

道の真ん中に車が進入

できないようにシルバー

の車止めの杭のような

ものがあった。

 

 

いつも通るその道に、

胸の高さほどある杭が

あるのは知っていた。

 
しかし、ちょうどその日は

会社でいろいろあって、

考え事をしながら、

道の真ん中を歩いていた。

 

 

ドスン!

 

 

胸の高さほどあるその

杭に正面から思いっきり

ぶつかった。

 

 

しばらくの間、

息が止まった。

 
息ができなかったのだ。

 

 

そのまましばらく、

道の真ん中にしゃがみ

込んで動けずにいた。

 

 

そして、やっとの思いで

立ち上がった和哉は、

「この野郎!」

と叫びながら、その杭を

右足で思いっきり蹴り

上げた。

 

 

こんなところに杭が

あるからだ!と

続けて3回右足で

蹴り上げた。

 

 

そして、ようやく

蹴り上げる足が痛い

ことに気づいた和哉は、

蹴るのをやめて、

その場から立ち去った。

 

 

しかし、その日は一日中、

あんなところに杭を設置

するからぶっかったのだ!

と、誰かに叫びたい

気持ちで過ごした。

 

 

あんなところに杭を、、
道の真ん中に杭を、、
人が歩くところに杭を、、

 

どんどん、どんどん、

怒りがこみ上げて

収まらなかった。

 

 

そして、、

 

 
またある日、

 

ドスン!

 

 
うっ。。。

 

 

数日前に和哉が

ぶつかった同じ杭に

須美も正面から思いっきり ぶつかった。

 

同じようにその場に

しゃがみ込んだ須美は

息もできなかった。

 

 

立ち上がることができない

まま、とても長い時間が

過ぎたような気がした。

 

 

そして、

ようやく立ち上がった

須美は、近くの100均へ

駆け込んだ。

 

 

少し恥ずかしかったのと、

買い物をするためだった。

 

 

店内を見渡して、

造花の花束と

ビニールテープを

購入した。

 

 

店からでた須美は、

再びその杭のところへ

行き、一番上の目立つ

ところに、100均で

購入した造花の花束を

ビニールテープで

固定した。

 

 

「これで、よしっと」

そういうと、その場から

立ち去った。

 

 

その日、須美は仕事で

嫌なことがあって、

そのことばかりを考え

ながら歩いていたところに、杭にドスン!と

ぶっかったのだった。

 

 

立ち上がることが

できないまま、私が、

嫌なことがあった

ことばかり考えている

から、それではいけない

よ!と、教えてくれる

ためにぶっかったのだと

気づいた。

 

 

私が悪かったと気づいた。

 

そして、私と同じように

ぶつかる人がでないよう

に、事前に気づいてくれ

ればと閃いて、何か

目立つものを杭に

巻き付けようと

近くにあった100均に

飛び込んだのだった。

 

起こった出来事は

変えられない。

 
しかし、起こったことに

対する捉え方は

いくらでも変えられる。

 

 

起こった事象を、

他人のせい、他の物の

せい、他の人を悪者に

することは簡単だが、

自分以外に矢印が

向いている限り、

何度も同じようなことが

起こるだけで、人生は

好転しない。

 

 

そればかりではなく、

何でも自分以外に

矢印を向ける人は、

感謝というものが、

まったくわかっていない。

 

 

得なことは、自分に!
損なことは、人に!
都合の悪いことは、人に!

 

得なことは、自分にきて

当たり前なので、

ありがとうも何もない

のです。

 

 

損なこと、都合の悪い

ことは、人に!が

当たり前なので、

人が何かしたとしても、

ありがとうも何もない

のです。

 

 

反対に、全てを自分に

矢印を向けて捉える人は、

起こった事象から、

自分への氣づきを得て、

 

そして、さらに、

そのことから世の中に

できることを探して、

すぐに行動するのです。

 

 

あなたは、自分のこと

ばかりの人ですか?

 

 

杭を蹴り上げる人ですか?

 

 

それとも、
起こった事象から、

自分の足りないところに

氣づき、さらに、

世の中に何かをする人

ですか?

 

 

どちらの人かによって、

「ありがとう」と心から

自然に発するようなこと

が頻繁に起こる人か、

この野郎!と言いたく

なるようなことが頻繁に

起こる人かに分かれ

ますね。

 

 

あなたは、どちらの人生

ですか?

 

 

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